『breeze』
吹き抜けるような涼しい風が流れるある日。
どこまでも広がる大草原に二人の少年と少女が寝転んでいた。
聖封士の一員、オズマとマリアムにとって
村の近くにあるこの草原が二人でよくいる場所だった。
「気持ちいい〜」
マリアムはおもいきり背伸びをしながら言った。
彼らはつい先日、第2回世界大会を終えて村へ帰省をしてきた。
再び聖獣の情報を集めに旅立つのは今から1週間後になる。
「世界大会はさぁ、やっぱ凄かったわね」
「あぁ」
「・・・こんなにゆっくりできんのも久しぶり」
「そうだな」
「・・・・・・;」
(ったく・・・無愛想なんだから)
全くとして変わらない彼の応答にマリアムはあきれて苦笑をこぼした。
―――昔からそうやってつっけんどんだったけど・・・何でなのよ。
冷たい言葉の裏に温かみを感じるようになった。
オズマといると優しい気持ちになれる・・・ホント不思議。
(やはり、気持ちが落ち着く・・・)
オズマはここで過ごしている時は穏やかな気持ちになれた。
自然味あふれるこの草原に加えて安らかな風は心地よさを与えてくれる。
―――でも、一番心が休まるのはマリアムといる時だ。
アイツと一緒にいると・・・なぜだろうか。
体の芯から温かくなってくる。
こんな気持ちを人に抱くのは初めてだ・・・
それからしばらくの間、ゆるやかな風のざわめく音だけが響いた。
マリアムの青く繊細な髪は、オズマの逆立つ2色の髪と一緒に風に揺らされていた。
―――まるで二人の淡い恋心を運ぶかのように・・・
私文才に乏しいので書くのに苦労しました;
しかもストーリーが全然まとまってませんね(汗
そして季節を思いっきり外して・・・(笑
次はもうちょいカップルっぽい小説でも書いてみたいと思います。